プリンターとインクの話
私のパソコン悪戦苦闘物語りです。“超”初心者ならではの失敗事例の数々。
とはいいながら、じつは、“超”ではなくなった(そう思いたい)現在も、同じようなレベルのトラブルで悩まされることが年に数回起きています。
純正品VS非純正品
プリンターを買う場合、まず初めに、いったい何を印刷するのかということを考えるべき、という単純なことに気づいたのは、購入後何年もたってからのことでした。
私は「ライター」という、印刷物ができあがるはるか手前の原稿を作るのが仕事です。
ということは、お客様に仕上がりの見本を見せなければならない印刷屋さんやデザイナーさんのような“美しい”プリントを作る必要は、本来的にはありません。
ところが、そんな業界の真っ只中にいましたので、ついミエをはってというか、じつはまったく考えずに営業マンのおすすめ通りの高価なパソコンと周辺機器一式を、そのまま購入したのでした。
今思うと、それは悔しいくらいに無駄なことでした。なぜなら、確かにお客様に原稿をプリントして渡さなければならないのですが、それは表に出る印刷物ではなく、印刷前の打ち合わせ段階の資料のようなものですから。
さすがに2代目のプリンターからは一気にレベルを落としました。
現在は数代目になりますが、技術の発展のおかげで、なんと数千円の機種で間に合っております。これで年賀状も作っているので、ものすごい時代の変わり様です。
そして、インクはというと、じつは5~6年前からネットの量販店のバーゲンセールで売られている安価なインクを使ってきました。純正品ではなく、メーカー名不明の激安品です。
もちろん少しでもコストを抑えたいためですが、もう一つの理由は、先の苦い経験を反省し、いま最低限必要とされるレベルの印刷ができればいいと思っているからです。
早い話が、とにかく活字の文字が読めて、写真の仕上がりがどんな色か、だいたいわかれればいいというレベルです。
プリンターメーカーの説明にも量販店の説明にも、非純正品はインクジェットのノズル(吹出口)がつまる恐れがあるという注意事項が書かれています。さらに量販店の説明には、自己責任でお使いください、という文字も。
最初は恐る恐る使い始めましたが、何度か使ううちに、ほとんど気にならなくなりました。少なくとも、私のプリンターでは、これまで問題なくやってこれたのです。
インクカートリッジを交換したらプリンタが動かなくなった!
しかし、何事も過信はダメですね。先日、大きな失敗をしでかしてしまいました。
黒インクが切れたので、黒インクカートリッジだけを交換したのですが、その際に問題が起きました。
プリンターがカートリッジを認識せず、何をどうやっても、プリンターがウンともスンとも言わなくなったのです。
日頃から不純な製品を使っている後ろめたさから、私は、その原因が安物のカートリッジにあると思いこみ、まとめ買いをしてあったストックの中から次々と新しいカートリッジを選び、交換し、試し刷りをしましたが、まったく機械が動きません。
そこで近所の量販店に走り、非純正品の5倍のお金を出して黒の純正品を1本購入、喜び勇んで家に返り、プリンターにセットしました。
そして印刷ボタンを押すと… 何も起きませんでした。プリンターは「新しいインクに交換してくだださい」というだけで、まったく動こうとしませんでした。
再びマニュアルを見直し、プリンタドライバの再インストールからパソコンの再起動まで、何度か同じことを繰り返しましたが、何も変わらず。
そして、最後の最後に、半ば焼けくそになって、黒インクだけでなく、他の黄、青、赤の3色もすべて交換してみたのです。(もちろんみんな激安の非純正品)
正解でした!
プリンターは動き出し、ノズルのチェックやヘッドクリーニング、試し刷りを終えて、スタンバイ状態になりました。すべて解決しました。
カセットの接点(センサー)が繊細につくられているのでしょうね。ちょっとした圧力のバランスがくずれたために反応しなかった、という感じです。純正品云々とは関係なかったわけです。
これまでのインク体験の総括です
○非純正品のインクでトラブルが起きる危険性は、まれにはあるようですが、私は今のところ遭遇していません
○1つのインクを交換した後にプリンタが不調になったら、そのカートリッジだけでなく全部を交換すると直ることがある(今回の状況がこれ)
○これらの対応を不安あるいは面倒と思う人は、最初から純正品のままでいるほうが賢いです(金額が高いのは安心料)
○私は非純正品をおすすめしているわけではありません。故障をする可能性はマジにあり得ますので、非純正品はあくまでも自己責任でお試しください。念のため
知ってみると他愛もないことが多かった…
パソコンが不調になった場合、あせって結論を出さず、何度か考え方&やり方を変えてテストをしてみることが必要ですね。
コードの接続不良や電池切れ、インク切れ、用紙切れなど、とくに初心者のうちは、故障とはいえない故障のような事態であわててしまいがちですが、知ってしまえば他愛のないことばかりです。
起きている状態を冷静に分析し、いろいろ違う方法を試してみれば、いろんな解決策に気づくようになるはず。
とはいっても、まあ、私のような凡人の場合は、ある程度は時間とお金をかけないとわからないのも事実ですが…
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